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強剛母趾

  1. 母趾の付け根が痛い。
  2. 母趾が反らしにくくなってきた。
  3. 母趾の付け根の関節がが膨らんで、靴にあたって痛い。

母趾の付け根の関節(MTP関節と言います)の年齢的変化により、母趾を反らしたときの痛みや可動域制限、MTP関節にできた骨棘が靴に当たることによる痛みなどが特徴的な疾患です。

まずは保存的治療(インソールの作成やテーピングなど)を行いますが、長期成績の研究によれば、保存的治療では、10数年後も同程度の痛みが変わらずにあることが報告されています。すなわち、現在の痛みで手術のほうが望ましいと判断される場合は、手術適応となります。

第1中足骨底屈短縮骨切り術

強剛母趾の方のほとんど(94%と報告されています)は第1中足骨が上に持ち上がっています。加えて、強剛母趾の方は第1中足骨がほかの中足骨に比べて長い傾向にあります。すると、足を踏み返す際、長くて持ち上がっている第1中足骨はいつまでも踏み返されずに残るため、母趾のMTP関節に軸圧がかかるようになり、強剛母趾が発症するのではないかと推測されています。

さらに、強剛母趾の方はほぼすべて、「Functional強剛母趾」という状態を兼ね備えています。これは、普通にすればある程度母趾を反らせることが可能なものの、中足骨を押し上げると急に母趾が反らなくなる状態を言います。歩いているときは中足骨に対して床から突き上げの力が働いていますので、それだけ反らしにくい状態で歩行しているわけです。

この「Functional強剛母趾」の状態は、まだ骨棘形成の見られない初期の段階からあるため、この段階では、強剛母趾と診断されなかったり、治療法がないと言われたりすることも多々あります。また、骨棘がないため、従来から言われている「初期ならば骨棘切除」という治療方針も適応することができません。

そこで当院では、上記の中足骨の状態を改善することを目的として、強剛母趾のほぼすべての方に対し、独自の「第1中足骨底屈短縮骨切り術」を行っています。2014~2017年はDLMO法と同様のピン1本で固定する方法を行っていました(京セラ「関節が痛いcom」のインタビュー記事をご覧ください)が、術直後から可動域訓練のリハビリができないことが問題点だったため、2017年夏以降は、術直後からリハビリができる方法に変更しています。治療成績は(2014~2017年の最初の50人の平均)、VAS(最大の痛みを100点としたときの痛みの自己評価)が、術前平均63点から術後平均8点に、可動域は平均15°改善しています。

手術の詳しい説明は下記をご覧ください。

強剛母趾に対する中足骨骨切り術【簡単】(専門医向け)

カイレクトミーや関節固定術の問題点について

強剛母趾の手術療法

関節鏡下骨棘切除術(関節唇切除術・関節縁切除術)

一般に行われている母趾MTP関節鏡は、1993年にFerkelが考案したものがスタンダードとされていますが、この方法は、先駆的な意味ではすばらしい技術革新だったものの、十分に関節内の観察ができない(関節面全体の57%しか見えないと報告されています)ことに加え、治療に必要な処置もできない、という不備をかかえたものでもありました。

そこで当院では、独自に母趾MTP関節鏡の方法を開発し、2018年に発表しました(J Foot Ankle Surg, 2018)。これは、関節全体の鏡視ができるのみならず、強剛母趾や種子骨障害など、母趾MTP関節の治療に幅広く行える方法です。この方法を用い、重度の強剛母趾の方、すなわち、ほとんど母趾が動かない方に対して、可動域を獲得する関節鏡手術を行っています。

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