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足底腱膜炎(足底筋膜炎・踵骨棘)

  1. 朝起きると踵付近の足裏が痛くなる。
  2. 立ち仕事で、ずっと立っていると踵付近の足裏が痛くなる。
  3. マラソンが趣味だが、踵付近の足裏が痛くて仕方がない。

いずれも足底腱膜炎であることの多い症状です。足底腱膜とは、足のアーチを崩さないように足裏に張っている膜状の腱で、その付着部の踵の骨に痛みが出ます。アキレス腱や母趾のストレッチ、テーピング、足底挿板、注射、体外衝撃波などの保存的加療によって1年で9割程度軽快しますが、1割は難治性です。 大半は軽快するので、気長に保存的加療を続けるのでよいわけですが、状況(状態)次第では手術加療も検討してよいと思います。そのような状況(状態)とは下記などです。

  1. あらゆる保存的加療を長期にわたって受けたが、いっこうによくならない。
  2. プロスポーツ選手、立ち仕事、肉体労働などをしており、仕事に支障が出ているため、できるだけ早く治したい。
  3. いつ自然軽快するかもわからないまま、漫然と保存的加療を続けるのは希望しない。

内視鏡視下足底腱膜切離術

6か月程度経っても改善しない難治性の足底腱膜炎の方に対し、ご本人の意向も踏まえながら手術するかどうか検討します。踵の両側に5mm程度の傷口をつくり、一方から内視鏡、もう一方から器具を入れ、痛みの原因となっている足底腱膜の踵骨結節付着部(足底腱膜全体の1/3程度)を切離する低侵襲な手術です。
痛みが1~4週間程度ですみやかに軽減するのが特長です(個人差はあります)。

内視鏡下骨棘切除術

従来の足底腱膜切離術は、痛みがすみやかに軽減するすぐれた術式ですが、「足底腱膜を切る」ということに疑問を抱く専門家がいることは事実です。今までのところ足底腱膜を切ることによる大きな合併症は見られていませんが、足底腱膜切離術自体、歴史の浅い術式のため、長期成績は依然として不明です。

解剖学的にみると、アキレス腱付着部症の骨棘と足底腱膜炎の骨棘は、踵骨を中心として対称な関係にあります。当院で行っているアキレス腱付着部症に対する内視鏡下骨棘切除術の治療成績が良いことからすると、足底腱膜炎も骨棘を削るだけで症状が良くなることが期待できることにより、足底腱膜を切らずに骨棘だけを削る「内視鏡下骨棘切除術」を、2017年より始めています(術式導入にあたってはヘルシンキ宣言を遵守しています)。現在のところ、痛みの軽減具合は足底腱膜切離術と同等の結果が得られており、「足底腱膜を切らずに治す」低侵襲手術として、難治性足底腱膜炎に適応のある「体外衝撃波治療」に唯一対抗できる手術になりうると考えています。

手術の詳しい説明は下記をご覧ください。

足底腱膜炎に対する内視鏡手術
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