前立腺がん
前立腺は、膀胱と陰茎の間にあり、直腸の前面に接している臓器で、尿道の周りを取り囲むように存在しており、通常はクルミ大で男性にしかありません。精液の一部となる前立腺液を分泌し、精子の栄養・保護に関わっています。
前立腺がんは、この臓器にがんができてしまう病態を指します。
日本での男性の部位別がん罹患率1位で、1年間に人口10万人当たり約150人が前立腺がんと診断されます。60歳以上で多く、70代後半で最多となります。血縁者で前立腺がんの患者さんがいた場合には、発症リスクが上がり、またより若い年齢で発症すると言われています。
骨に転移しやすいことが特徴です。
症状
前立腺がんの約7割は前立腺の外縁に近い部位に発症するため、初期は症状がないことがほとんどです。
血精液症(精液の中に血液が混じる)、進行した場合は排尿困難・残尿感・頻尿などの排尿症状や血尿などが出ることがあります。
骨に転移することが多く、腰痛や骨折をきっかけに骨転移を伴った前立腺癌が発見されることもあります。
検査
検診などでPSA(前立腺特異抗原:血液検査で分かる前立腺がんの腫瘍マーカー)が上昇し、発見されることが多いです。その他、MRI・CTなどで前立腺がんの位置や転移の有無を調べます。
ほとんどの場合、確定診断のため、前立腺針生検(前立腺に針を刺して組織を採取し病理検査でがんの有無や性状を調べる検査)を行います。当院では、前立腺生検は麻酔をかけて行っており、検査中の痛みはありません。
治療
現在では多くが早期がんで見つかります。早期がんであれば手術(ロボット手術・腹腔鏡手術・開腹手術)、放射線治療、ホルモン療法、経過観察などから治療方法を選びます。転移のあるがんに対しては、ホルモン療法、化学療法が中心となります。
手術に関しては、当院では可能な限り、ロボット支援前立腺全摘除術を行っています。従来の開腹手術よりも侵襲が少なく、術後の失禁・勃起障害などに配慮した術式です。
ロボット手術の詳細に関しましては、こちらをご覧ください。
現在、ロボット支援前立腺全摘除術に関しては、前立腺癌の病期診断終了後(前立腺がんの確定診断および転移の有無の評価終了後)、手術までの待機期間は、約1~2か月程度と比較的早く手術を行えます。早めに手術をご希望の方は、ご相談下さい。